そめのストーリー

こう考えるようになったのは、そめ自身の経験があるから。


 

【言葉を分かち合うたびに、自分に出会い直す】

 

初めての海外は、インドでのホームステイ。

その後、東南アジアをバックパックで放浪。

大学時代にはアメリカへ留学し、夏休みにはアムトラックでアメリカを一周。

その直後に起きたのが、2001年9月11日。

 

 

あの日、テレビの画面に映る光景を、アメリカの地で目の当たりにして、

心の奥から揺さぶられるものがありました。

「生きるって何だろう」

「人はなぜ、分かり合えないんだろう」

「自分という存在とは」



 

それは、単なる出来事ではなく、

自分と他者、社会、世界との関係を深く考える大きなきっかけになりました。



ことばは、ただの情報伝達ではない。

他者と分かち合うことで、自分の視点が揺らぎ、

そこからまた、自分という存在に出会い直す——。

 

そうした感覚が、今の私の原点です。



【あなたの言葉には、あなたの時間と思いが宿る】

 

大学卒業前、日本で就職が決まっていたけれど、

就職氷河期のあおりを受けて、内定が突然取り消しに。


そこから、目の前が真っ暗になり、お酒やタバコに頼るような日々もありました。

 

そんなとき、ふと立ち寄った本屋で手にしたのが、

『日本語教師になろう』という一冊の本。


その本に出会ったことで一歩を踏み出し、卒論を書きながら日本語教師養成講座に通い、

地元でボランティアを始めました。



「どうせなら海外で」と思い、台湾・台南の日本語学校に飛び込みで面接。

無事採用され、週6〜7で朝から晩まで授業をする修行のような毎日が始まります。



「とりあえず2年」のつもりが、台湾で結婚・出産し、15年滞在。

現地の大学院で日本語教育と認知言語学を学びながら、

実践と理論を行き来し続けてきました。



2015年に、オンラインスクール「ONER」をスタート

 

企業・大学・高校・個人レッスンまで、あらゆる学びを届けてきました。

 

今はAIが翻訳してくれる時代。

でも、あなたが時間をかけて学び、自分の言葉で話すその姿には、

他の誰にも真似できない、あなた自身の時間と想いが宿っています。


 


だから私は、学習者に「頑張って」とは、あまり言いません。

 

みんな、すでに日々何かを頑張っているから。

「応援しています!」

「一緒に頑張ろう。」

「今日はどうだった?」

「話せてうれしい」

 

そんなことばを通して、少しでも日本語が「あなたらしい言葉」になっていくように。


 


ことばを教えることは、単なるスキルの伝達ではなく、

【共に良く生きる】 ための対話をつくることだと私は信じています。